2009年11月5日木曜日

5日「ナイトダイブ」

昨夜はナイトダイブであった。
初心者さんが多く、そちらに気をとられて大したものはお目にかかれなかったが、
一ついいものを見た。
サンゴのポリープが一杯に開いているのである。
このサンゴ、岩みたいに見えるので、ダイバーがよくつかんでしまい、場所によってはすっかりはげてしまったところもあるのだが、ぎっしりとサンゴがいるのだ。
サンゴは日中は体内に飼っている褐虫藻が光合成をして作り出す栄養を食べているが、夜になると自ら触手をのばしプランクトンを捕らえて食べる、草食、肉食両刀なのである。
触手は小さなイソギンチャクを思い浮かべればよい。その真ん中に口がある。
サンゴは立派な動物なのだということを知らない人は多い。
とにかくこのサンゴ、触手を一杯に広げて、夜の海の中、ゆらゆら揺らめいている。小さいからゆらゆらというより、草原に風がわたるときにさーっと草がなびく、あんな感じである。
生命の密度がすごくて、感動してしまった。

2009年11月3日火曜日

3日「勘違い」

カスミアジのオスは彼女ができると、赤くならず、黒くなる、と聞いたことがある。
確かに青いのと黒いのが並んで泳いでいるのをよく見かける。
先日安全停止をしていると、黒くなったカスミアジが私の周りをぐるぐるぐるぐる泳ぎ回る。
餌も持ってないのに、なんだろうといぶかしみながら、見ていると、
突然、さあーっと色がもとの青にもどり、ものすごい勢いで泳ぎ去っていった。
彼女と勘違いしていたのが、はたと異種のダイバーであることに気が付き、
びっくりして青ざめ、去っていったように見えた・・・。

2009年11月2日月曜日

2日「挑戦的態度~最後の偉大なる行動」



うちのショップで売っているマスクストラップカバーのデザイン。
写真が小さいな。見えるであろうか。
サメに喰われる最後の瞬間のダイバーがサメに向かって中指を立てている。
アメリカのショップから仕入れた商品で、いかにもアメリカ人らしいアイディアである。
しかし、おもしろい。
これを購入してくれるユーモアの持ち主はまだ現れない。

ちなみにサメはわざわざダイバーを喰わない。

2009年11月1日日曜日

1日「オバケの襲来」

何度も繰り返すが、暑くなった。
気温が上がると緑が一気ににょきにょきっと伸びる。
先週の雨の水をたっぷり含んだ暑い空気にむ~んと緑のにおいが混じる。
緑が急に濃くなった。

ところで、昨夜生まれて初めてお化けの襲撃を受けた。
夜誰かがドアをノックするので、恐る恐るカーテンを開けると、
ガラスドアの向こうに、ガイコツの顔やら、
なにやら小さいオバケがずらりといて、私を見ている。
操られるようにドアを開けてしまうと、オバケたちはいっせいに
「ボンボン!(飴!)」
と叫んだ。

10月31日はハロウィンである。
この日、子どもたちはオバケに扮し、近所を「trick or treat!」と叫び、
お菓子をねだり、もらえないと悪さをして去ってもよい、というけしからぬ風習が
西洋にはあるらしい。
そんなこと自分には全く関係ないと思ってお菓子などなにも用意していなかったので、
「でぞれ~。にゃぱ ぼんぼん~(ごめん~、飴ないよ~)」
とつぶやくと、
お化けたちは私を睨みながら、しかしすんなりと去っていった。
そう、新しい住まいの近所にはお餓鬼が多かった・・・。
来年は用意しておくとしよう。
来てくれるかな?

・・・そやけど、ほんまにちょっとびっくりしたで・・・。

2009年10月31日土曜日

31日「のどかな一日」


今日は暑く穏やかな一日であった。
気温がいっきに上がって雨が多い一週間だったが、今日は一日青空が広がった。
最高の洗濯日和になった。
数日まえに下水がつまって、汚水がシャワールームにあふれ出てくるという、
えげつないことがあり、
洗濯機も使えなかったのだが、
何とかつまりも取れたようである。
最近はうちに猫が寄って来るようになった。
写真の子猫の母猫が毎日家の前にチン、と座って、食べ物を待つのだ。
これがどんくさい猫で、たまに残ったハムなどをやろうとすると、
ミャーミャー大騒ぎするものだから、
他の猫たちが寄って来て、さっさと餌を横取りされるのである。

2009年10月30日金曜日

30日「暑い日」

         (雨を落としながら移動していく雨雲が遠くに見える)
           (まだオテマヌの頂上に雲が残る)
急に気温が上がったと思ったら、雨が多くなった。
ここ一週間雨続きである。
しかも雨季を思わせる大雨である。
特に早朝の雨がすごく、それで起こされてしまう。
前の雨季が雨が少なかったから、今年は多く、しかも早く始まりそうな予感がする。
雨は旅行客には歓迎されないし、もちろん働くものにとってもあまり楽しいものではないが、
雨上がりの夕刻、
風がやみ、空気が澄み渡ると、灰色の雲かから青空がのぞき、
まだ全体的には暗い空と海に雲間から光が筋状に差し込む。
遠く水平線にはまだ大きな雨雲が雨を落としながら移動している。
そんな荘厳な一瞬が見られることがる。
青く晴れわたった風景よりも、心にすっとくるこの時は、
雨が降らなければない瞬間である。

2009年10月25日日曜日

25日「ウラボラ」

             (乗ってはいけません)
              (ビューポイントから)
            (あお~いそよ風)
仕事が休みの今日、ものすごくいい天気であったので、
かねてから行こうと思っていた、自転車での島一周に出かけた。
車で周ったことは何回かあるが、自転車は初めてだ。
なにしろウラボラには何もないから、行くことがない。
ウラボラとは「本島東側アナウ村から北のファアヌイ村あたりまで」である。
たった今私が作った定義である。
ウラボラはとてもよかった。
静かで、ボラボラ住民の住宅があるだけ。
まるで他の島に来たみたいだった。
普段見慣れない角度から見るオテマヌも素敵であった。
自転車でのんびりゆっくり、写真を撮りつつ、
鳥のさえずり、そよ風の音、自転車のキーキー音を聞きながら、
約4時間で一周した。

ボラはポリネシアではないとよく言われている。
あまりに観光地化されているからだ。
でもウラボラはゆったりした時間がながれ、
また今日は日曜日でもあったから、ビーチで水浴びしていたり、庭でのんびりしている人たちが
「イアオラナ~」なんて挨拶をしてくれたりして、
ああ、ポリネシアっぽいな、という感じであった。

島を見るなら、絶対に自転車だ。
車では見えないことも見えるし、
気持ちのいい空気をゆったりと感じることができる。