大きなサメとかに目がいってしまいがちだが、
地味ながら珊瑚礁に欠く事のできない住人が
当然いる。
カラフルなシャコガイやクリスマスツリーみたいなイバラカンザシは
柔らかい石灰質の珊瑚礁に穴をあけて自らの住処にする。
黒くて地味なハゼは陸で言うところの草食動物、
海底のかすかに生えている藻をはみはみする。
これをしないと海底は黒い藻だらけになるだろう。
メスは地味な色をしているブダイは
そのインコのくちばしのような口でサンゴや
珊瑚礁ごとがりがりやり、中に含まれている有機物を吸収し、
いらない鉱物の部分は排出する。
南の島の真っ白なビーチは彼らの排出活動のおかげである。
そしてカラフルでトロピカルフィッシュの代表格チョウチョウウオの
そのかわいらしいおちょぼ口はうまくサンゴのポリープだけを
ついばめるようにできている。
ポリープとはサンゴの本体で、極小のイソギンチャクだと
思えばいい。
ダイビングは自分の吐く息で結構うるさいものだから、
ときどきはききったところで息をとめてみて、
海の中の音に耳を澄ませてみよう。
彼らが食べている音がして、
海の中もけっこうにぎやかなのだとわかるのだ。
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